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多言語表記のタグ付けを考える

2026-02-01に’さくらインターネット Blooming Camp’で行われた「マッパーズサミット2026」での発表内容です

パート1: OSMの基礎知識編

発表内容のうち、OSM wikiに記載されている項目の解説を「OSMの基礎知識編」します

「基礎知識」と思ってバカにしないでください。日本の編集のほとんどすべて(99%以上)がOSM wikiに記載事項に違反しています
また、’talk-ja’などでの意見も OSM wikiに記載事項を理解されていないと思われるものが多いです

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実例を使って交差点のタグ付けを考えて見ましょう。

ちなみに、この例は私の自宅近くにある交差点で一般的なものです、特殊な例ではありません。

  • 交差点なので junction=yes とします。

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案内板に表示されている「虚空蔵橋際」をタグ付けします

  • 「虚空蔵橋際」をそのまま name = 虚空蔵橋際 とします。

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アルファベット表記になっている部分をタグ付けします

この部分は @国土交通省では「国際化に対応する・・・」とされています

  • 国際化表記部分なので int_name = Kokuzobashi とします

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この部分は @国土交通省では「ローマ字表記」とされていますが、「英語」と「ローマ字」が混じった表記とされています

  • 「英語/ローマ字」の判断が必要です → 「bashi」となっているので「ローマ字表記」と考えられます name:ja-Latn = Kokuzobashi とします

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案内標識のローマ字表記は「長音」が省略されています。 OSMwiki では’省略してはいけない’ことになっているので「省略された長音」を補完します

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[OSM wiki]には「現地語名称は言語明示サブキーと重複させてください」とあります

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案内標識のローマ字表記は”省略”されています。 OSMwiki では’省略してはいけない’ことになっているので「省略された部分」を補完します

この例では「際」が省略されています

  • name:ja-Latn = Kokuzō-bashi-giwa とします

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osmwiki/JA:名称に「特定の言語での名前(name:en=…)の使用を検討してください」とありますので、int_name に対応する name:en の使用を検討します

  • 「特定の言語での名前(name:en=…)の使用を検討してください」@osmwiki/JA:名称

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name:ja-Latn と同様に、name:enについても省略された「長音」と「省略部分」を補完します

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name:en,name:ja,name:ja-Latn は一致させる必要があります。つまり int_nameからname:enを作るのではなく、nameからname:enを作ります

  • name=虚空蔵橋際」の「虚空蔵橋」は「ごくぞうばし」と読むので name:en = Gokuzoh bridge side とします

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ここで「ローマ字表記」部分が変更された場合を考えてみます

  • 案内標識のローマ字表記部分が「Gokuzou Bridge」に変更された場合は、int_name = Gokuzou Bridge に変更します。
  • name:en,name:ja-Latnを変更する必要はありません
    • 平成26年に発令された「改正標識令」により、2026年現在で約60%の「ローマ字表記」部分が変更されました。残りの40%程度が今後変更される可能性があります。
    • 令和7年に「内閣告示」が改定されましたので、またローマ字表記が変更されることが予想されます

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@osmwiki:多国語の名称には、「存在しないものには名称をタグ付けしないでください。」「その他すべての言語に対して name: タグをつけるべきではありません!」とあります

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osmwikiに「存在しないものには名称をタグ付けしないでください」とあるにも関わらず、@osmwiki:名称には「特定の言語での名前(name:en=…)の使用を検討してください」と矛盾した記述があります

name:enが特別扱いされる理由は,フォールバックした言語で現地語の名称を表示する場合に、目的の言語が存在しないときは’英語の名称’を表示するためです

つまり、name:enレンダリングのためのタグ付けということになります

  • 「存在しないものには名称をタグ付けしないでください」@osmwiki:多国語の名称
  • 「特定の言語での名前(name:en=…)の使用を検討してください」@osmwiki:名称には
  • 「[フォールバックした言語で現地語の名称を表示する場合に英語の名称を表示」@JA:多国語の名称#理由

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name:enレンダリングのためのタグ付け』というのはOSMの原則に反することになります

そのため、「特定の言語での名前(name:en=…)の使用を検討してください」というOSMwikiの基準に矛盾する記載が OSM wiki に多く見られます。

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ここまでのタグ付けをまとめてみましょう

nameint_name は、標識に記載された内容をそのまま設定している

しかし、name:ja以外の name:en,name:ja-Latnは、マッパーの思考・嗜好が反映されたものとなっています

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立場をかえて、日本人である私達は、USAの「ゴールデンゲートブリッジ」のことを「金門橋」と呼んでいます

このことをOSMに入力することはできるのでしょうか?

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では、「金門橋」のような現地に表示が情報はどうすればよいのでしょう?

それは、wikidataと連携させて間接的にOSMに反映させることができます

wikidataとのリンクで ‘name:XX’ が無効化

wikidataとリンクすると、iDエディタでは ‘name:XX’ がグレーアウトして ‘name:XX’が編集できなくなることに注目してください。

wikidata と OSM では扱うデータが住み分けられています。

  • wikidata :
    公開された文献(Webデータを含む)に記載された情報
  • openstreetmap :
    現地の事実情報(位置情報を持つものに限る)

つまり、nameint_nameは現地の事実情報なので
- –> OpenStreetMapに入力(OSM wikiでも推奨しています)

いっぽう、name:XX は、現地に表記されていない情報なので
- –> Wikidata は、公開情報に記載があれば入力できる - –> OpenStreetMapに入力できない(OSM wikiでも現地に表記のないデータは入力しないことになっています)

POIが wikidata とリンクした時点で、OSMのデータとしては不適切なname:XX は、用無しとなります
以後、name:XXを編集することは意味がありませんし、name:XXはゴミデータになります

wikidataとのリンク

もし、’wikidata’は 『’wikipedia’のようなもの』と認識しているのでしたら、それは間違いです。
‘wikidata’は、’wikipedia’よりも『’OpenStreetMap’のようなもの』と認識したほうが正しいです。

‘wikipedia’と’OpenStreetMap’は、互いに補完しあうことでデータの一貫性を担保することができるようになっています。
また、そのための仕組みや強力なツールも整備されています

  • wiki/JA:Wikidataには 「wikidataとのリンク」の重要性が説明されています
    • 1 なぜウィキデータにリンクするのか?
      • 1.1 ウィキデータはウィキペディアではない
    • 2 OSMからウィキデータへのリンク
      • 2.1 タグの修飾子として
      • 2.2 ツール
        • 2.2.1 OSM要素にウィキデータをリンクする
        • 2.2.2 検証ツール
        • 2.2.3 品質保証
      • 2.3 ウィキデータのユーザースクリプト
    • 3 ウィキデータからOSMへのリンク
      • 3.1 ウィキデータにおけるOpenStreetMap関連のプロパティ
      • 3.2 OSMタグとキー

p19

ライセンス上の理由により、OSMのデータをwikidataへコピーすることは禁止されています

  • そもそもOSMには、現地に存在する事実情報しかないはずなので、文献データを扱うwikidataへコピーする情報などないはず・・・

p20

ライセンス上の理由により、’wikidata’のデータをOSMへコピーすることは禁止されています

  • そもそもwikidataには、文献情報しかないはずなので 現地の事実情報を扱う OSMへコピーする情報などないはず・・・

p32

Discussion

Comment from hayashi on 25 February 2026 at 03:52

この記事の続編があります

ぜひ、続編もお読みください

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